日時: |
2006年11月28日(火) 14:00〜15:00 |
場所: |
京都大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻(工学部11号館) 2階 会議室 |
講演者: |
物質・材料研究機構 (NIMS) 土佐 正弘 先生 |
講演題目: |
<航空宇宙マイクロ・ナノ工学> 宇宙材料の展望 ー スペーストライボロジーを中心に |
講演要旨: |
原子状酸素、紫外線、電子線、放射線、宇宙塵、熱変化等複合因子により摩擦の増大や摩耗量の増加の問題が懸念され、固体潤滑材料にとって過酷な環境である宇宙軌道環境では、駆動部材料はそのままでは摩擦増大の他に酸化や照射損傷によってさらに摩擦が増大する可能性があるために、高性能固体潤滑剤の被覆により長期にわたって円滑な駆動が保証されることが強く望まれている。そこで、窒化チタンや二硫化モリブデン等4種類の異なる摩擦特性を持つ真空用固体潤滑材料をSUS304ステンレス鋼基板にスパッタ蒸着被覆した試料を軌道上に打ち上げて設置し、この軌道雰囲気において1年以上の長期間わたってその宇宙環境で暴露し地上に回収した後、地上保管試料とともに大気圧雰囲気ならびに超高真空中における摩擦特性や表面構造・組成変化等を評価・分析して軌道用固体潤滑被覆膜の宇宙軌道環境暴露の影響について検討した研究結果を報告する。また、物材機構で行われている航空宇宙関連材料の研究等についてもあわせてレビューしたい。 |
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