教育・育成計画

21世紀COEプログラムはそれぞれの研究分野における世界的な研究拠点の形成とともに、それぞれの研究分野の優れた若手研究者を育成することが主要な役割となっている。本拠点では京都大学の伝統である研究を通しての教育 (On-the-Research Training) によって、広い視野と高い専門性を持って、積極的に新しい研究分野を切り開いていく能力と勇気を備えた若手研究者を育成する。

(1) 武者修行制度

博士後期課程学生の研究能力の向上に関する取り組みとして、従来の座学を主体とした知識の一方向的伝達としての教育のみならず、研究の進め方、多様な視点設定、実験計画や実施方法などにおいて、教官と学生の共同行為として教育を推進する制度を整備充実させる。そのため、本拠点では、学生が、従来の単独の指導教官との共同研究に加え、研究科・専攻を超えた海外の研究拠点をも含む共同研究に一定の期間参加する制度(武者修業制度)を設立し、異分野教官との意見交換や共同研究の機会を与える。

(2) フロンティアセミナー

研究能力とともにコラボレーション能力や説明能力の向上のための教育制度の整備充実も必要である。とくに、本拠点の学際的共同研究活動をもとに、共通の問題意識のもとで個々の研究内容に関する発表と議論を目的とした博士後期課程学生のためのセミナーを開講する。すなわち、「何をしたのか、問題は何であったのか、これらの問題解決のためにどのような方法を用いたのか」を最小限の共有基軸のもとで紹介させ、研究科・専攻を超えた異分野の聴講生に対して説明ができ、討論ができる能力の習得訓練の場とする。国際的な活躍を意図して、英語による討論を重視する。

(3) フロンティア研究制度

助手及び大学院博士課程学生を中心とした若手研究者が、独立した研究者として高いレベルの研究を集中して遂行できるため、研究費、共同研究のための旅費支援、国内・国際会議参加の支援などの研究遂行上に必要な総合的な支援を行う。

(4) 機械理工学フロンティアシリーズ

本拠点の研究活動の成果を踏まえて、新しい機械工学「複雑系機械工学」に関する大学院用英文教科書「機械理工学フロンティアシリーズ」を出版する。


京都大学大学院 工学研究科 機械理工学専攻 マイクロエンジニアリング専攻 航空宇宙工学専攻
情報学研究科 複雑系科学専攻
京都大学 国際融合創造センター
拠点リーダー 椹木哲夫(工学研究科・機械理工学専攻)
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